日本社会はいま、少子高齢化の進展に伴い、4人にひとりが75歳以上となる「2025年問題」に直面しています。医療・介護の資源不足が課題とされるなか、介護を要する状態となっても住み慣れたご自宅で自分らしく暮らし続けるためには、生活環境の整備が欠かせません。

 特に高齢者は、複数の疾患を治療していることが多く、在宅介護では適切な服薬の管理が必要です。ご家族と同居の場合には、服薬の声かけや確認などの支援をしていただくこともできますが、おひとり暮らしの場合には、介護サービスのほか、ご家族による電話での呼びかけや処方薬の一包化、ポケット付き服薬カレンダーなどの支援策を併用することも有効です。

 また、在宅高齢者が健康を維持するためには、発語(会話)をすることも大切です。日常的に呼吸を調節し、舌を動かして発音をすることは、会話を楽しむためだけでなく、口から食事をするうえでも大きな役割を担っています。ご家族の肉声で服薬などの注意喚起をすることができ、発語のきっかけにもなる「おしらせハリくん」は、在宅介護の支援ツールのひとつとして期待できるのではないでしょうか。

   

2019年7月27日 20:55-21:00 TOKYO MXテレビ 「スーパードクター」